おさらにクッキーのくずがあって、いすが動いていて、クッキーのびんのふたがななめになっている。「クッキーを食べたのはだれ?」。こんななぞを前にすると、たいていの子は目をかがやかせます。気づかないうちに、子どもはたんていと同じことを始めます。よく見て、手がかりを集めて、いちばんありそうな説明を考えるのです。
たんていあそびは、手がかりから推理する力を楽しく練習する方法です。学校でも、友だちとの関係でも、大きくなって読んだり聞いたりしたことを判断するときにも使う力です。この記事では、家でかんたんに作れるなぞと、子どもが自分の考えを説明できるようにする手助けを紹介します。
たんていは何をしているの?
たんていの仕事は、いくつかのかんたんなステップに分けられます。
- よく見る。 いつもとちがうことで、見えたり聞こえたり気づいたりしたことは?
- 手がかりを集める。 大事かもしれないのはどこ?
- 説明を考える。 何があったんだろう? ひとつだけでなく、いくつか考えてみます。
- いちばんいい説明を選ぶ。 全部の手がかりに合う説明はどれ?
- 考えを開いておく。 新しい手がかりが出てきたら、考えを変えるじゅんびをしておきます。
このステップを勉強のように教える必要はありません。ステップにそった質問をするだけで、子どもはしぜんに使うようになります。
クッキーじけん
4〜5歳ごろからの子にぴったりの、かんたんななぞです。
- 子どもが別の部屋にいるあいだに現場を作る: くずののったおさら、手にくずがついたクマのぬいぐるみ、おさらからクマのいすまでつづく紙の足あと。
- なぞを出す: 「たいへん!だれかが最後のクッキーを食べちゃった。だれか見つけられる?」
- 子どもに「虫めがね」をわたす。 本物でも、紙をまるめたものでもかまいません。調べさせてあげましょう。
- 答えではなく質問を: 「何を見つけた?足あとはどこへつづいている?クマの手には何がある?」
- 説明してもらう: 「だれだと思う?どうして?」
大きい子なら、ようぎしゃをふやしたり、手がかりをむずかしくしたりできます。2つのおもちゃにくずがついている、足あとがとちゅうで消えている、時計がじけんの時こくを教えている、など。
当てずっぽうを推理に変えることば
「だって」がつくと、当てずっぽうが推理になります。つなぎのことばを使うよう、すすめてみましょう。
- 「〜だと思う。だって〜だから」 「クマだと思う。だって手にくずがついているから」。
- 「ということは〜」 「足あとがいすまでつづいている。ということは、だれかがそこまで歩いた」。
- 「〜のはずがない。だって〜だから」 「車のはずがないよ。だって車はクッキーを食べないもん!」
| 手がかり | 分かるかもしれないこと |
|---|---|
| おさらのくず | だれかがここで食べた |
| いすまでの足あと | そのあと、いすまで歩いた |
| クマの手のくず | クマがクッキーにさわった |
| びんにふたがしてある | もう一度しめたのかも、それとも開けていないのかも |
ひとつの手がかりに、いくつもの意味があることもあります。それについて話すのも楽しさのひとつです。
家でできる、ほかのなぞあそび
- なくなったのはどれ? おぼんに5つのものを置いて見せ、子どもが目をつぶっているあいだにひとつ取ります。「どれが消えた?どうして分かった?」
- なぞのふくろ。 布のふくろにものをひとつ入れます。子どもは見ないでさわり、手がかりを言います。「まるくて、つるつるで、重い…」
- だれのくつ? 家族のくつをならべ、大きさや形などの手がかりから、持ち主を当ててもらいます。
- かくしたもの。 小さなおもちゃをかくし、ヒントカードを出します。「やわらかいところにあるよ」「テーブルより高いところ」「しんしつではないよ」。
- なぞの足あと。 ぬれた足やおもちゃの車輪で紙にあとをつけ、だれが、何がつけたのかを当てます。
よいたんていの習慣
本物のたんていの考え方は、かしこさよりも、ていねいさです。
- 説明をひとつにしぼらない。 「ほかの人だったかもしれない?」
- 手がかりと予想を分ける。 「見たの?それともそう思うの?」
- 全部の手がかりをたしかめる。 いい説明は、ひとつではなく全部の手がかりに合います。
- 考えを変えてもいい。 「クマだと思ったけど、この新しい手がかりで変わった」と言えたら、ほめてあげましょう。
- ようぎしゃにやさしく。 本当の生活では、せめる前に聞くのが大切です。きょうだいや友だちならなおさらです。
Dologiの「だれが どの いえ?」パズルでは、ヒントカードを手がかりに、それぞれのロボットがどの家に住んでいるかを考えます。はっきりたしかめられる手がかりでする、たんていの仕事です。
まとめ
- たんていあそびは、手がかりから推理する練習です。よく見る、手がかりを集める、説明を考える、いちばんいいものを選ぶ。
- クッキーじけんのようなかんたんななぞを家で作り、答えではなく質問をしましょう。
- 「だって」「ということは」「〜のはずがない、だって〜」などのつなぎのことばをすすめましょう。
- 説明をひとつにしぼらない、全部の手がかりをたしかめる、考えを変えてもいい、というよい習慣を育てましょう。
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