「〇〇のほうが多い!」子どもは、分け方が不公平に見えると、とても早く気づきます。数をくらべること、つまりどちらが多いか、少ないか、同じかがわかることは、算数のいちばん最初の考え方のひとつで、しっかり数えられるようになるずっと前から始まっています。この記事では、子どもがくらべ方を身につける道すじ、家にあるものでできるかんたんな活動、そしてくらべることを意外とむずかしくする、よくある「わな」を紹介します。
くらべることは、数える前から始まる
小さな子でも、あめ10個が2個より多いことは、数えなくても見ただけでわかることがよくあります。むずかしくなるのは、6と7のように数が近いときや、物のならび方がちがうときです。
よく知られたわながあります。ボタン5個を長く広げて1列にならべ、ボタン6個を短くつめて1列にならべます。すると、多くの小さな子は長い列のほうが多いと言います。場所を広くとっているからです。これはおかしなまちがいではなく、見たままで判断しているということです。次の活動は、もっとよい確かめ方を見つける手助けになります。
1対1でならべる
ペアにするのは、いちばん直接的なくらべ方で、数える必要がまったくありません。
- カップとお皿。 お皿1まいにカップを1つずつのせます。カップがあまった?それならカップのほうがお皿より多い。
- ひとりにいすひとつ。 ごはんの前、みんないすがある?足りないのはだれ?
- おもちゃのペア。 ぬいぐるみ1つにブロック1つずつ。ブロックがあまった?ブロックのないぬいぐるみはいる?
どちらにもあまりがなければ、2つのグループは同じ数です。この「同じ数」という考えは、のちに習う等号(=)もふくめて、これから先のすべての土台になります。
列にならべる
- 2つの列をならべる。 2つのグループをそれぞれ列にし、ひとつずつ上下に向かい合うように、始まりをそろえます。こうすると、長い列のほうが本当に多いことになります。
- 広げる・つめる。 ぴったり向かい合う2つの列を作り、片方を広げます。「まだ同じ?それとも、どっちかが多くなった?」と聞きます。ペアにしたり数えたりして、お子さんに確かめてもらいましょう。だんだんと、物を動かしても数は変わらないことがわかってきます。
- タワー。 それぞれのグループから1つずつ交互に、ブロックを2つのタワーに積みます。どちらが高い?
数えて確かめる
小さな数を数えられるようになったら、数えることもくらべ方のひとつになります。
- 両方を数える。 「あなたは6こ、わたしは4こ。どっちが多い?」数えるときにあとから出てくる数のほうが大きい数です。
- いくつ多い? 6〜7歳ごろには「わたしよりいくつ多い?」と聞いてみましょう。2つを列にならべると、多い分がはっきり見えます。
- 同じにする。 「2人とも同じにするには、どうしたらいい?」1つあげる、1つとる、多い分を分ける。
| 年齢(目安) | 活動 | 育つ力 |
|---|---|---|
| 3〜4歳 | カップとお皿、ひとりにいすひとつ | 1対1でならべる |
| 4〜5歳 | 2つの列、タワー | 列にしてくらべる |
| 5〜6歳 | 広げる・つめる | 動かしても数は変わらないとわかる |
| 6〜7歳 | 両方を数える、いくつ多い | 数でくらべ、ちがいを求める |
くらべることば
ことばは、活動と同じくらい大切です。
- 多い、少ない、同じ。
- いちばん多い、いちばん少ない(3つ以上のグループのとき)。
- 〜と同じだけ。 「わたしと同じだけあるね。」
- 大きな子には記号も: =は「同じ」、そのあと<と>は「小さい」「大きい」。開いているほうが大きい数を向いている、と覚える子もいます。
ふだんの場面でも使ってみましょう。「お皿に豆がまだ多くのこっているのはだれ?」
多いから重いとはかぎらない
いくつあるかをくらべることと、重さをくらべることはちがいます。大きなりんご3個は、ぶどう10つぶより重いことがあります。台所のはかりや、片手にひとつずつのグループを持ってためしてみましょう。「どっちが多い?どっちが重い?」2つは別の質問だと、子どもは気づきます。
Dologiの「ろんり」にある「てんびん」は、てんびんのかたむきから、どのブロックが重いかを考えるパズルです。いくつあるかとは関係のない、もうひとつのくらべ方です。
まとめ
- 数をくらべることは、数える前から、1対1でならべることで始まります。
- 広げた列は「多く」見えがちです。ペアにしたり数えたりして確かめる手助けをしましょう。
- 列やタワー、数えることでくらべ、「いくつ多い?」と聞いてみましょう。
- 多い・少ない・同じということばを教え、多いから重いとはかぎらないこともいっしょに見つけましょう。
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