小さな子に「赤いブロックを全部ひとつにまとめて」とたのむと、たいていの子はすぐにできます。では「赤くてまるいブロックをさがして」とたのむと? とたんにむずかしくなります。2つの特徴を同時に頭に置き、ひとつひとつのブロックで両方をたしかめなければならないからです。
2つの特徴で同時に分けることは、子どもの考える力の大切な一歩です。やわらかい注意力、ていねいにたしかめる習慣、そして「ひとつのものが、いくつものなかまに入ることがある」という考えを育てます。この記事では、かんたんな「2つの輪」あそびと、ゆるやかなすすめ方、結果について話す方法を紹介します。
2つの特徴がむずかしい理由
ひとつの特徴で分けるときは、質問はひとつだけです。「赤い?」2つの特徴なら、ひとつのものに質問が2つ。「赤い?まるい?」その答えの組み合わせで、4つの場合ができます。
- 赤くてまるい、
- 赤いけれどまるくない、
- まるいけれど赤くない、
- 赤くもまるくもない。
小さな子は、いちばん目立つ特徴に気をとられて、もうひとつをわすれがちです。それはふつうのことです。練習すると、5〜6歳ごろから両方を見られるようになる子が多く、大きい子はもっと複雑な組み合わせにも取り組めます。
「2つの輪」あそび
輪は、フラフープ2つでも、床に置いたひもやなわとびの輪2つでも、大きな紙にかいた円2つでもかまいません。
- 2つの輪を重ねて置き、まん中に共通のゾーンを作ります。
- それぞれの輪に絵カードをつける: たとえば、ひとつの輪には丸の絵、もうひとつには赤い点。
- いろいろなものを集める: ブロック、ボタン、おもちゃ、紙で作った形など、色も形もさまざまに。
- かわりばんこに置いていく。 赤い丸は両方の輪に入るので、まん中へ。青い丸は丸の輪だけ。赤い四角は赤の輪だけです。
- どちらにも合わないものは、2つの輪の外に置きます。たとえば黄色い三角。
外のゾーンにおどろく子はたくさんいます。「これはどこ?」「どこにも入らない!」は、りっぱな答えで、大事な考え方です。
一歩ずつ進む道
いきなり重なった輪から始める必要はありません。ゆるやかなすすめ方を紹介します。年齢はあくまで目安です。
| ステップ | 子どもがすること | 年齢(目安) |
|---|---|---|
| 1 | ひとつの特徴で分ける:赤いものを全部まとめる | 3〜4歳 |
| 2 | 同じものを、別の特徴で分けなおす:今度は形で | 4〜5歳 |
| 3 | はなれた2つの輪を使い、両方に入り「たがる」ものに気づく | 5〜6歳 |
| 4 | 輪を重ねて、まん中のゾーンを作る | 5〜7歳 |
| 5 | たてとよこのある表を使う | 6〜8歳 |
ステップ2は見落とされがちですが、同じものの山を新しい分け方で分けなおすと、ものには特徴がひとつではなく、たくさんあることが分かります。
なかま分けの表
大きい子には、表を使うと4つの組み合わせを一度に見られます。2行2列のマスをかきます。
| まるい | まるくない | |
|---|---|---|
| 赤い | 赤い丸 | 赤い四角 |
| 赤くない | 青い丸 | 黄色い三角 |
それぞれのものを正しいマスに置いてもらいます。それから聞いてみましょう。「どのマスがいちばん多い?空いているマスはある?空いているマスに入るものをさがせる?」そのうち、新しい特徴もためしてみましょう。大きい・小さい、やわらかい・かたい、空を飛ぶ動物・4本足の動物など。
まん中について話そう
本当の考える力がはたらくのは、共通のゾーンです。役立つ質問をいくつか。
- 「どうしてまん中に置いたの?」
- 「この輪のなかま?こっちの輪は?」
- 「外に出すには、何を変えればいい?」
- 「まん中に入るもの、ほかにさがせる?」
きまりを子どもに作ってもらうのもいいですね。「それぞれの輪の意味はあなたが決めて。お母さんが当てるよ」。
Dologiの「ろんり」には、「なかまに わけよう」というパズルがあります。共通点をもとにものをなかまに分けるもので、どの特徴が大事かに気づく力は、正しい輪を選ぶ力と同じです。
まとめ
- 2つの特徴で分けるとは、ひとつのものに2つの質問をすることで、見た目よりむずかしいものです。
- 「両方」のまん中のゾーンと「どちらでもない」外のゾーンがある「2つの輪」あそびをしましょう。
- ひとつの特徴、別の特徴で分けなおす、はなれた2つの輪、重なった輪、表、とゆるやかに進みましょう。
- とくにまん中について、なぜそこなのかを説明してもらい、きまりも子どもに作ってもらいましょう。
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