てんびんのかたほうにりんご、もうかたほうに木のブロックをのせると、てんびんはかたむきます。下がったほうが重いことは、子どもにもすぐに分かります。もっと分かりにくくて、ずっとおもしろいのは、全部をいっぺんにはからなくても、てんびんからいろいろなことがみちびけるということです。
てんびんパズルは、くらべる、じゅんばんにならべる、てんびんが見せていることから答えをみちびく、という考える練習にぴったりです。この記事では、手作りのてんびん、いくつかの実験、そして大きい子向けの紙のパズルを紹介します。
ハンガーでてんびんを作る
とくべつな道具はいりません。かんたんなてんびんなら5分でできます。
- ハンガーをドアノブやフックにかけて、自由にゆれるようにします。
- 同じ長さのひもで、両はしに紙コップか小さなふくろをむすびます。
- 何も入れないときにハンガーが水平になっているかたしかめます。かたむいていたら、ひもを少しずらして水平にします。
これで、それぞれのコップにものを入れて、ハンガーがどちらにかたむくか見られます。小さくて軽いものを使いましょう。ミニカー、スプーン、つみ木、くだもののかけら、ひとつかみのマカロニなどです。
大きいからといって重いとはかぎらない
くらべる前に、毎回予想してもらいましょう。「どっちが下がると思う?」小さな子は、大きいほうが重いと思いがちです。いくつかの「あれっ?」が、ふたつの考えを分けるのを助けてくれます。
- 紙をくしゃくしゃに丸めた大きなボールと、小さな石。 たいてい石が勝ちます。
- 大きなプラスチックのおもちゃと、小さな金属のスプーン。 ためしてみましょう。
- 同じ大きさのコップをふたつ。 ひとつにはわた、もうひとつにはお米を入れます。
ためしたあとは、話してみましょう。「大きかったのに、上がったね。どうしてだと思う?」密度の説明はいりません。大きさと重さはべつのものだと気づくことが、本当の学びです。
3つのものを2回で
よく知られたパズルをひとつ。3つのもの、たとえばりんご、ブロック、ボールがあります。重いじゅんにならべられるでしょうか。
すぐ思いつくのは、全部の組み合わせをくらべる方法です。でも、かしこい近道があります。
- りんごとブロックをはかる。りんごが下がる。りんごはブロックより重い。
- ブロックとボールをはかる。ブロックが下がる。ブロックはボールより重い。
- ここで聞いてみます。「りんごとボールもはからないといけないかな?」
りんごがブロックより重く、ブロックがボールより重いなら、りんごはボールより重いはずです。こうして順にたどって考えることは、論理的に考える力の大きな一歩で、7さいくらいから分かるようになることが多いですが、子どもによってちがいます。
それでも、3回目をはかってたしかめさせてあげましょう。予想が当たったと分かると、自分の考えに自信がもてます。
紙の上のてんびんパズル
本物のてんびんで遊んだら、紙にかいたてんびんパズルにもちょうせんできます。つり合ったてんびんをかき、数字のかわりに絵をかきます。
| てんびんが見せていること | 問題 |
|---|---|
| りんご2こが、メロン1ことつり合う | メロン2ことつり合うのは、りんご何こ? |
| ブロック1こが、ビー玉3ことつり合う | ブロック2ことつり合うのは、ビー玉何こ? |
| コップ1こがスプーン2本と、スプーン1本がビーズ3ことつり合う | コップ1ことつり合うのは、ビーズ何こ? |
大事なのは、つり合ったてんびんは、両がわが同じだということです。だから、かたほうをもうかたほうと入れかえられます。記号を使わない、方程式の考え方のはじまりです。
小さな子とは、まず本物のものを使いましょう。ミニカー1台がつみ木3ことつり合うなら、かたほうにミニカーを2台のせて、つみ木が何こいるか子どもに見つけてもらいます。
公平にためす
本物のてんびんは、公平な実験について大事なことを教えてくれます。
- 遊ぶ前に毎回、何ものせていないてんびんがつり合っているかたしかめる。
- ものはコップのまん中に入れる。 ふちからはみ出さないように。
- 一度に変えるのはひとつだけ。 両方のものを同時に入れかえると、どちらがちがいを生んだのか分かりません。
結果がへんだと思ったら、「今のは公平なためし方だった?もう一回やってみる?」と聞いてみましょう。たしかめる習かんは、ひとつひとつの答えよりも大切です。
Dologiの「てんびん」パズルでは、てんびんにのったブロックを見て、どのブロックがいちばん重いか、ブロックを何こにすればつり合うかを考えます。上の紙のパズルと同じ考え方です。
まとめ
- ハンガーと紙コップ2こで、子どもが実験できるてんびんが作れます。
- はかる前に毎回予想し、「あれっ?」を使って、大きいものが重いとはかぎらないことを見せましょう。
- 順にたどる考え方で、3つのものを2回はかるだけでならべましょう。
- つり合ったてんびんは両がわが同じ、という紙のてんびんパズルにちょうせんしましょう。
あわせて読みたい:子どもに「はかる」を教える:長い・短い、重い・軽い、いっぱい・からっぽ
