お子さんは4歳か5歳。まだ字はよめないし、マウスもさわったことがありません。それでも「プログラミングは早めに始めたほうがいい」という話はよく耳にします。この年齢で、やってみる価値のあることはあるのでしょうか。
あります。ただし、コンピューターではありません。この年齢では、プログラミングの土台になる考え方(順番にしたがう、くり返す、条件で選ぶ、まちがいを見つける)は、体、身のまわりのもの、声を使うのがいちばん身につきます。この記事では、1回が数分ですむ4つのあそびを紹介します。字をよむ必要も、画面もいりません。
画面はあとでだいじょうぶ
4歳や5歳の子は、さわって、歩いて、見て、話して学びます。3歩進んで左を向くのは、足で感じられる「プログラム」です。3まいの絵カードを順にならべるのは、絵で手順を書くことです。こうした本物の体験のほうが、画面をタップするより、考え方がしっかり残ります。
画面を使わなければ、あなたもそばにいられます。「プログラム」がうまくいかないときは、いっしょに笑えます。小さい子にとっていちばん大事なのは、大好きな人といっしょにあそぶことです。
ゆかの矢印にそって歩く
矢印をかいた紙(またはマスキングテープの矢印)を何まいか、道のようにゆかにならべ、さいごにおもちゃか「たからもの」を置きます。お子さんは矢印にそって進みます。前向きの矢印は「1歩前へ」、よこ向きの矢印は「向きを変えて1歩」です。
- はじめて: まっすぐに矢印を3〜4まい。
- 少しむずかしく: 曲がり角を1つ足す、またはお子さんに矢印をならべてもらい、あなたがそれにしたがう。
- 役わりこうたい: あなたは「ロボット」になり、お子さんの矢印がさすところにだけ、ぴったり足をふみます。矢印が1まいたりないと、ロボットは途中で止まります。みんなで、ぬけているところをさがします。
これは命令を書くことの、体を使ったバージョンです。矢印1つが1歩で、正しい順番でゴールにつきます。
絵カードを順にならべる
朝のおなじみの動きを3〜4つ、カードにかくか、写真にとります。おきる、はをみがく、あさごはんをたべる、くつをはく。カードをまぜて、お子さんに元の順にならべてもらいましょう。「ズボンより先にくつをはいたらどうなる?」とたずねて、順番が大事なわけに気づいてもらいます。
ほかの毎日の流れでもカードをつくれます。手をあらう、豆をうえる、サンドイッチをつくる。お子さんがなれたら、わざと1まいをまちがった場所に置いて、見つけてもらいましょう。これが「デバッグ」、プログラマーが毎日していることです。
くり返す歌と色カード
くり返し。 子どもの歌には、何度ももどってくる部分がたくさんあります。いっしょにうたって、「どこをもう一回うたうかな?」と聞いてみましょう。つぎに短いおどりをつくります。パン、パン、ジャンプ。指を3本立てて「おどりを3回やってね」と言えば、おどり全部を3回せつめいしなくてすみます。お子さんは「ループ」の考え方に出会っています。「これを何回かやる」を短く言う方法です。
もし…なら… 色のついたカードを見せて、きまりをつくります。「赤いカードなら、すわる。青なら、立つ」。たのしくなるように、カードを速くかえて、そのあとお子さんにあなた用のきまりを決めてもらいましょう。このあそびは「条件」の考え方の練習です。見たものによって、やることが変わります。この年齢ではきまりは2つで十分です。一度にたくさん足さないでくださいね。
どのくらいあそぶか、何と声をかけるか
- 1回は数分。 5分か10分で十分です。お子さんがまだ楽しいうちにやめましょう。
- かんたんなことばで。 「1歩」「もう一回」「もし」「まちがい」「なおす」で十分です。「アルゴリズム」はまだいりません。
- 考えたことをほめる。 「たりない矢印を見つけたね!」のほうが、「かしこいね」より役に立ちます。
- せかさない。 お子さんがあきたら、あそびをかえるか、べつの日にしましょう。子どもはそれぞれちがいます。歩くあそびが大すきな子もいれば、絵カードのほうがすきな子もいます。
お子さんが画面でもやってみたがったら、Dologiの「くるまを うごかそう」パズルがおすすめです。車がかべにぶつからずに星をあつめられるように矢印をならべます。ゆかの矢印あそびにとてもよくにています。
まとめ
- 4歳や5歳には、体、もの、声を使うのが、プログラミングにふれるいちばんよい方法です。画面はいりません。
- 矢印にそって歩く、絵カードをならべる、くり返しの歌、「もし…なら…」あそびは、かんたんな4つの入り口です。
- 数分だけ、いっしょに、かんたんなことばであそびます。
- まちがいは、いちばんおもしろいところです。いっしょに見つけて、なおしましょう。
