「木のえだに鳥が3わ。2わとんできました。鳥はぜんぶで何わ?」算数がことばにつつまれると、かたまってしまう子はたくさんいます。でも、その子も鳥が目に見えれば、すぐに答えられるかもしれません。
それがかいて分かるという考え方です。計算をする前に、文章題をかんたんな図にするのです。子どもが身につけられる考える道具の中でも、とくに役に立つもので、はじめてのたし算から、ずっとあとのむずかしい問題まで使えます。
かくとなぜ分かるのか
文章題は、いくつものことを同時に求めます。読む、数をおぼえる、場面を思いうかべる、計算を選ぶ。図は、その一部を記おくのかわりにひきうけてくれます。
- 場面が目に見える。 頭の中だけでおぼえておかなくても、何が起きているか見られます。
- 分かっていることと分からないことが見える。 たりない部分が、目に見えるすき間になります。
- ゆっくりになる。 図をかくには、計算を始める前に問題をちゃんと読む必要があります。
目的は上手な絵ではありません。考えるための道具です。
絵ではなく、点で
いちばんよくあるわなは、きれいな鳥を10分もかけてかいてしまうことです。かんたんな記号を使うように教えましょう。
| こんな絵のかわりに… | これをかく |
|---|---|
| 鳥、あめ、車 | 点や小さな丸 |
| 長さ、きょり | テープ(細長い四角)や線 |
| グループ、ふくろ、お皿 | 点をかこむ丸 |
| まだ分からないこと | はてなマーク |
はっきり伝えましょう。「図は、いくつあって何が起きたかが分かればいいんだよ。点ひとつが鳥1わ」。
一歩ずつ
毎回、同じかんたんなじゅんばんで練習しましょう。
- 問題を最後まで読む(または聞く)。
- 分かっていることをかく。 鳥3わなら点を3つ。
- 起きたことをかく。 矢印といっしょに、とんでくる点を2つ足す。
- さがしているものに印をつける。 はてなマークか丸で。
- 解く。 数えるか、計算する。
- お話とてらしあわせる。 「この答え、おかしくない?」
はじめはいっしょにかいて、声に出して話しましょう。だんだん、えんぴつを子どもにわたしていきます。
図にしたい3つの問題
合わせる・とる。 「りんごが5こ、2こ食べました」。点を5つかいて2つにバツをつけ、のこりを数えます。
くらべる。 「1つの箱にはえんぴつが7本、もう1つには4本。1つ目の箱は何本多い?」長さのちがう2本のテープを横にならべてかきます。長いテープの、はみ出した部分が答えです。テープの図は、点でかくには数が大きすぎるときにも使えるので、とくに役に立ちます。
同じ数ずつ分ける。 「シール12まいを3人で同じ数ずつ分けます」。丸を3つ(3人)かいて、トランプをくばるように点を1つずつ入れていきます。それから、1つの丸の中の点を数えます。
それぞれの問題で、図を説明してもらいましょう。「3人はどこ?シールはどこ?」
いつ始めて、どこまで進む?
- 5〜6さい: まず本物のもので問題をやってみて、それからとても小さい数で点をかく。
- 6〜8さい: 合わせる、とる、分ける問題で、点・丸・バツを使う。
- 8さいくらいから: くらべる問題や大きい数にはテープの図、2つのステップがある問題にも図を。
かくのが大好きな子もいれば、はじめはめんどうに思う子もいます。短くすませ、絵のうまさではなく考え方をほめましょう。図をかくとむずかしい問題がやさしくなると分かれば、多くの子は自分からかくようになります。
Dologiの「くだもの こうかん」パズルでは、くだもの1こがべつのくだものいくつかとこうかんできるカードを見て、いくつもらえるかを考えます。くだものをグループにして、こうかん1回ごとに丸でかこむ図は、まさに役に立つ図です。
まとめ
- かんたんな図は、文章題を子どもの目に見えるものに変えます。
- くわしい絵ではなく、点・テープ・丸・はてなマークを使いましょう。
- じゅんばんどおりに。読む、分かっていることをかく、起きたことをかく、分からないところに印、解く、たしかめる。
- 合わせる・くらべる・分ける問題で練習し、数が大きくなったらテープの図に進みましょう。
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