お子さんがブロックをいくつかドラッグして、キャラクターを行ったり来たりさせられるようになり、「次は何をしたらいい?」と聞いてきたら、それは本格的な作品づくりを始める絶好のタイミングです。小さくて、1〜2回で完成して、最後に見せられるものがある。そんな作品がちょうどいいのです。短いお話は、7〜10歳のはじめての作品にぴったりです。お話を作ることはもうできるので、あとはそれをパソコンに演じてもらう伝え方を学ぶだけだからです。
この記事では、子ども向けのブロック型プログラミングツールであればどれでも使える、お話づくりの進め方を保護者の方向けに紹介します。
なぜお話なのか
お話にはもともと順番があります。最初に何が起こり、次に何が起こるか。これはプログラミングの中心的な考え方と同じで、命令は上から下へ1つずつ順番に実行されます。
- お子さんがやりたいことをはっきり持っています。 キャラクターもセリフも自分で考えるので、最後まで作りたくなります。
- 間違いが見つけやすいです。 着く前にキャラクターが話したり、おかしなタイミングでジャンプしたりすれば、お子さんはすぐに気づけます。
- 見てくれる人がいます。 最後に家族へお話を見せることが、自然なごほうびになります。
まず紙で3つの場面を計画する
まだパソコンは開きません。1枚の紙を3つのコマに折ります。1コマが1つの場面で、各場面には主な動きを1つだけ決めます。
| 場面 | 動き | 例 |
|---|---|---|
| 1 | キャラクターが歩く | うさぎが左から木まで歩く |
| 2 | キャラクターが話す | うさぎが「このへんににんじんはないかな?」と言う |
| 3 | キャラクターが別のことをする | にんじんを見つけてうさぎがジャンプする |
ラフな絵で十分です。そばにセリフも書いておきましょう。お子さんにこう聞いてみてください。「この場面はいつ始まる? 終わったら次はどの場面?」紙で計画すると、お話の筋を先に考え終えられるので、パソコンの前では「どう作るか」だけを考えればよくなります。
場面は3つまでにしましょう。ドラゴンや魔法を足したがったら、「パート2」として書き留めておき、最初の3場面がうまく動いてからにします。
1場面ずつ作って、すぐ試す
パソコンでは、場面1を作り終えたら実行ボタンを押します。うまく動いてから場面2に進みます。
- 場面1: キャラクターを選び、はじめの位置を決めて、目的地に向かう「うごかす」や「~へすべっていく」ブロックを加えます。
- 場面2: セリフと、画面に出しておく時間を設定した「言う」ブロックを加えます。
- 場面3: ジャンプして着地する、コスチュームを変える、音を鳴らすなど、新しい動きを加えます。
場面ごとに試すと、バグがどこにあるかが分かりやすくなります。3つの場面を全部作ってから初めて実行すると、間違いはどのブロックにあってもおかしくなく、お子さんもやる気をなくしてしまいがちです。
小さいけれど大事なコツがあります。プログラムの一番はじめに「はじめの位置へ行く」ブロックを入れるようにお子さんに伝えてください。これがないと、2回目の実行では前回止まったところからキャラクターが始まってしまい、お話がずれてしまいます。
うまくいかないとき:いっしょにバグを探す
プログラムがうまく動かないのは普通のことで、仕事でプログラミングをしている大人でも同じです。バグが出たら、お子さんの代わりに直さないでください。かわりに、こう聞いてみましょう。
- 「キャラクターに何をしてほしいの? 今は何をしているの?」
- 「問題が起きるのはどの場面?」
- 「上から順に、ブロックを声に出して読んでみて。コンピューターは何をするかな?」
子どもがよくぶつかるバグには、次のようなものがあります。
| お子さんに見えること | よくある原因 |
|---|---|
| 歩きながらキャラクターが話してしまう | 「言う」ブロックは待ってくれないので、「うごかす」と同時に動く |
| ことばがすぐに出て、すぐに消える | セリフを表示している時間が短すぎる |
| キャラクターがずっとジャンプし続ける | ジャンプのブロックが「ずっと」のくりかえしの中に入っている |
| 次の実行でキャラクターが違う場所から始まる | 「はじめの位置へ行く」ブロックがない |
バグが直ったら、結果だけでなく、お子さんの見つけ方をほめてあげてください。「ブロックを1つずつ読んで、すぐに問題を見つけたね。すごいよ。」
家族みんなに見せる
3つの場面がなめらかに動いたら、お子さんの「初公開」の夜を用意しましょう。キャラクターを紹介して、実行ボタンを押し、最後の場面のあとに何が起こるかをみんなに話します。
見ている人は、ひとつふたつ質問してみてください。「どうやってうさぎをジャンプさせたの?」「もう1つ場面を足すなら、うさぎは何をする?」答えることで、お子さんは作り方を自分のことばで説明する練習になり、そこから次の作品のアイデアが出てくることもよくあります。
お子さんがもっと続けたがったら、一度に1つだけ変えてみようと提案しましょう。返事をする2人目のキャラクターを足す、4つ目の場面を足す、キャラクターをクリックしたらお話が始まるようにする、など。小さく1つ変えて、試して、また次へ、という進め方です。
まとめ
- 3場面のお話は、7〜10歳のはじめての作品にぴったりです。順番がはっきりしていて、間違いが見つけやすく、見てくれる人がいます。
- まず紙で計画し、1場面に主な動きを1つだけ決めます。
- 1場面できるごとにすぐ試します。うまくいかないときは、お子さんの代わりに直すのではなく、質問をして自分でバグを見つけられるようにします。
- 最後は家族に見せる会をして、次の小さな変更はお子さんに選んでもらいましょう。
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