部屋の明かりを消して、かい中電灯をつけると、かべの上の手がうさぎになります。うさぎが耳を動かすと、もうだれもねたがりません。
手かげ絵は、しっかり考えることがもとめられる昔ながらの遊びです。かげは、それを作っている手とはにていません。ですから子どもは、あつみのある手がどうやって平らな輪かくになるのか、手を回したり動かしたりするとその輪かくがどう変わるのかを、自分でつかんでいきます。
じゅんび
- うす暗い部屋と、何もはっていない明るい色のかべ。 まっ暗でなくてもかまいません。
- テーブルか本の山の上に置いたかい中電灯。 大またで2歩ほどはなれたところから、かべに向けます。こうすると両手があきます。スマートフォンのライトでもできます。
- 光の通り道の横にすわり、 手をかい中電灯とかべの間に入れます。
はじめに決めるルールは1つ。かい中電灯を人の目に向けないことです。
はじめの5つの動物
| 動物 | 作り方 |
|---|---|
| うさぎ | 手をにぎり、指を2本立てて耳にします。耳を動かします |
| とり | 親指どうしを引っかけ、手のひらを自分に向けて、両手の指をはばたかせます |
| いぬ | 片手を横向きにし、指をそろえてのばし、親指を立てて耳にします。小指を下げると口が開きます |
| かたつむり | 片手を横にねかせ、指を2本立ててつのにします。もう片方の手はにぎって上にのせ、からにします |
| わに | 両手の手首に近いところを合わせ、あごのように開いたりとじたりします。指を曲げて歯にします |
それぞれ1回だけ見せたら、あとは子どもが自分の手でさがします。さがす時間こそが大切なので、指をすぐに直さないようにしましょう。
かげが教えてくれること
回す。 うさぎを作って、手首をゆっくり回します。耳が1つにくっつき、頭が細くなり、うさぎは消えてしまいます。子どもにたずねます。「手は同じだよ。どうしてかげは変わったのかな?」かげにのこるのは輪かくだけで、輪かくは、どの面が光のほうを向いているかで決まります。
近く、遠く。 手をかい中電灯に近づけると、うさぎは大きくなります。かべに近づけると、小さく、くっきりします。動かす前に、毎回予想をたずねます。それからチャレンジです。かべにテープを1まいはり、うさぎの耳がちょうどそこまでとどくようにします。
かくれた部分。 にぎった手の後ろにかくした指は、まったくうつりません。もう片方の手の後ろで指を3本立てて、「かべには何本見えている?」とたずねます。
かべだけを見て当てる
- 1人が形を作ります。ほかの人は手ではなくかべを見て、当てます。
- どこが変わった? 動物を作ってみんなに見せたあと、指を1本だけ変えます。ちがいに気づくのはだれでしょう。
- かげをまねして。 子どもがかべだけを見ている間に、おうちの方が形を作ります。子どもは自分の手で、同じかげを作ろうとします。
さいごの遊び方がいちばんむずかしいのは、反対向きに考えるからです。平らな輪かくから、それを作ったはずの手へともどっていきます。
かべの上のお話
動物が2ひきいれば、お話になります。3つの文を決めます。だれがいるか、何が起こるか、どう終わるか。子どもがかんとくになり、おうちの方は2ひき目の動物をえんじます。
大きさも、お話の一部になります。かい中電灯のほうへ歩いたうさぎは巨人になり、かべのほうへはねると、また小さくなります。
| めやすの年齢 | やってみること |
|---|---|
| 4〜5歳 | うさぎととり。かげを大きくしたり小さくしたりする |
| 6〜7歳 | 5つの動物ぜんぶ。かべだけを見て当てる |
| 8〜9歳 | かべのかげをまねする。新しい動物を考える |
| 10歳から | 両手で作る形。登場人物が2人のお話。自分で考えたかげの作り方を図にかく |
年齢はあくまでめやすで、子どもによってちがいます。
Dologiの「しゅうちゅう」にある「かげを さがそう」パズルでは、1つのものといくつかのかげが出てきて、ほんとうにそのもののかげをえらびます。形と輪かくをむすびつける、同じ作業です。
まとめ
- テーブルに置いたかい中電灯、何もないかべ、2つの手があればできます。
- 5つの動物から始めて、形は子ども自身にさがしてもらいます。
- 手を回すと輪かくが変わり、かい中電灯に近づけるとかげが大きくなります。
- かべだけを見て当てたりまねしたりすると、輪かくから形へさかのぼって考える練習になります。
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