「のこり5本。ぼくが1本とったら…4本になるね。何本とっても、ぼくがのこりを全部とれる!」
このゲームに必要なのは、ひとにぎりの棒と2人の遊び手だけ。ルールの説明は10秒です。それでも中にはひみつがかくれていて、それを見つけた子は、問題をとくときにとても役立つ考え方を1つ身につけます。終わりから始めて、逆にたどって考えることです。
遊び方
- 棒を10〜15本くらい1列にならべます。アイスの棒、えんぴつ、スプーン、ボタン、コインなど、何でもかまいません。
- 順番に遊びます。自分の番には、1本、2本、3本のどれかをとります。少なくとも1本はとらなければなりません。
- 最後の1本をとった人の勝ちです。
これだけです。1回が1〜2分で終わるので、何回も続けて遊べます。これが大事で、ひみつは何回か遊んだあとにやっと見えてくるからです。
ごく少ない本数から始める
15本では、だれもすべての場合を考えられません。でも、ごく少なければ子どもにもできます。まずは、ごく小さなゲームをいくつか遊んでみましょう。
- 3本で、子どもの番。 3本全部とって勝ち。「じゃあ、1本か2本か3本が目の前にあったら、もう勝ちだね」
- 4本で、子どもの番。 全部の場合をためしてもらいます。1本とれば、おとなが最後の3本をとります。2本とれば、最後の2本。3本とれば、最後の1本。目の前に4本あるのは悪い数です。
ここが大きな分かれ目です。子どもに自分のことばで言ってもらいましょう。「4本のこしてわたせば、ぼくの勝ち」 それ以上の説明はいりません。
逆から考えて、ひみつにたどりつく
次に聞いてみます。「5本だったらどうする?」 子どもは、もうわかっていることから考えられます。「1本とって4本のこす」 6本なら2本、7本なら3本。いつも4本のこすのがねらいです。
では8本は? 何本とっても、相手はあなたに4本のこせます。だから8本も悪い数です。8歳ごろからの子は、きまりに自分で気づくことがよくあります。
| 目の前の棒 | どうなる |
|---|---|
| 1、2、3本 | 全部とって勝ち |
| 4本 | 悪い:何本とっても、相手がのこりをとれる |
| 5、6、7本 | 4本のこるようにとる |
| 8本 | また悪い |
| 9、10、11本 | 8本のこるようにとる |
相手にのこすと安心な数は4、8、12…です。これが逆から考えるということです。「今どうしよう?」と考えるかわりに、勝ちの形から始めて「そのすぐ前はどうなっている?」と考えます。同じ考え方は、めいろやパズル、朝のしたくにも役立ちます(「8時に出るなら、何時に起きればいい?」)。
小さい子は、きまり全部には気づかないかもしれません。それでかまいません。「4本のこす」がわかるだけで、もう本物の作戦です。
ひみつがわかったあとも楽しく
1人がひみつを知ると、ゲームがかたよりがちです。おもしろさを保つ工夫をいくつか。
- 先にやる人を交代する。 12本のような本数だと、先の人が苦しくなります。
- とれる本数を変える。 1回に1本か2本だけにすると、悪い数は3、6、9…に変わります。前と同じように、小さなゲームで新しいひみつを見つけられます。
- 最後の1本をとったら負け。 最後の1本をとった人の負けにします。今度は相手に1本、次は5本、その次は9本のこすようにします。
- いつも完ぺきに遊ばない。 小さい子とは、ときどき本当にまちがえて、子どもに見つけてもらいましょう。「あっ、4本のこしちゃった!」
| だいたいの年齢 | ためしてみること |
|---|---|
| 5〜6歳 | 5〜7本。1本か2本とる。番ごとにのこりを数える |
| 6〜7歳 | 目の前に4本だとなぜ悪いのかを考える。最初の作戦は「4本のこす」 |
| 8〜9歳 | 10〜15本。4、8、12のきまりを見つける。ほかの人に説明する |
| 10歳から | ルールを変えて新しいひみつをさがす。最後の1本をとったら負けのゲーム |
年齢はあくまで目安で、子どもによってちがいます。
Dologiの「くうかん」には「タワーを うつそう」というパズルがあります。円ばんのタワーを1まいずつうつし、大きい円ばんを小さい円ばんの上におくことはできません。いちばん大きい円ばんを動かすには、先に小さい円ばんをどけておく必要があるので、ゴールから次の一手へと逆にたどって考えるようになります。
まとめ
- ならべた棒を1回に1〜3本とり、最後の1本をとった人の勝ち。
- 3本や4本から始めれば、子どもが全部の場合をためせます。
- 最初のひみつは「4本のこす」。逆から考えると4、8、12が見えてきます。
- ルールを変えて(1回に1本か2本、最後の1本で負け)、新しいひみつをいっしょにさがしましょう。
あわせて読みたい:逆から考えよう:ゴールから道をさがす考え方
