すべての記事

オーアンクアン:数えて先を読む、ベトナムの石あそび

地面にかいた盤を上から見たところ。5マスずつ2列、合わせて10マスに、ちがう数の小石が入っている。両はしには半円があり、それぞれ大きな石が1つ。

「小石5つ…1、2、3、4、5。次のマスに石があるから、続けるよ!」

オーアンクアン(Ô ăn quan、だいたい「役人のマスをとる」という意味)は、ベトナムの昔からの遊びです。地面にチョークでかいたり、土に線を引いたりした盤で遊びます。世界のいろいろな場所にある「種まき」遊びの仲間で、小石を手にとって、ならんだ穴やマスに1つずつ落としていきます。用意するのは、線をかくものと、小石や豆、ボタンをひとにぎりだけ。1回1回が数える練習になり、上手な人は動かす前に先まで数えるようになります。

盤のかき方と準備

  • 横に長い長方形をかき、5マスずつの2列に分けます。2人は長い辺に向かい合ってすわり、自分の前の5マスが自分のマスです。
  • 両はしに半円をかき足します。これが2つの「役人」のマスです。
  • 10マスのそれぞれに小石を5つずつ、半円にはそれぞれ大きな石を1つ入れます。

小さなものなら何でも使えます。小石、かわいた豆、貝がら、ボタンなど。小さなきょうだいがいるときは、飲みこめない大きさのものを使いましょう。紙にかいた盤でも、地面にかいた盤と同じように遊べます。

小さい子向けのやさしい遊び方

4〜6歳ごろの子とは、まず「まいて数える」だけで遊びます。

  1. 自分のマスの1つから、小石を全部とります。
  2. 右か左か、進む向きを決めます。
  3. 1マスに1つずつ、順番に小石を落としていきます。盤をぐるりと回り、半円にも入れます。

次に相手が同じことをします。とる・とられるはまだ考えなくてかまいません。1マスに1つずつ、声に出して数えさせましょう。そして動かす前に聞いてみます。「小石が4つあるね。最後の1つはどこに落ちるかな?」 先に指さしてから、まいてたしかめます。この小さな予想こそが、このゲームの中心です。

ルール全体

ルールは地方によってちがい、家ごとのルールがあることもよくあります。よく遊ばれるやり方の1つを紹介します。

  • 自分の番には、自分の5マスのどれか1つから小石を全部とり(半円からはとりません)、好きな向きに1つずつまきます。
  • 最後の1つを落としたら、その次のマスを見ます。
    • 小石がある: 全部とって、同じ向きにまき続けます。
    • 空で、そのさらに次のマスに小石がある: そのマスの小石をとって自分のものにします。また「空、そして小石あり」が続けば、もう一度とれます。
    • 半円のマス、または空のマスが2つ続く: その番は終わりです。
  • 自分の番のはじめに自分の5マスが全部空なら、とった小石を1つずつ5マスにもどしてから遊びます。
  • 両方の半円がとられたらゲーム終了。それぞれ自分の側にのこった小石をとり、みんなで数えます。大きな石は小石10こ分とすることが多いです。

先まで数える、先を読む

オーアンクアンで勝つ力は、動かす前に数えることです。「このマスの6つを右にまくと、ここで止まる」と見える子は、自分の5マスを2つの向きでたしかめてから選べます。全部で10通りもの手があり、それを1つずつ見ていくことは、計画を立てる力の大きな一歩です。

役に立つ問いかけ:

  • 「どのマスから始めたら、小石がとれるかな?」
  • 「ここからまいたら、相手にどの空のマスをのこすことになる?」
  • 「いま小石が多いのはだれ? いくつ多い?」

大きい子は、よさそうに見える手が、小石のいっぱい入ったマスのすぐ前に空のマスをのこしてしまい、相手にかんたんにとられることに気づきはじめます。

だいたいの年齢 ためしてみること
4〜5歳 まくだけ。1マスに1つずつ数える。最後の1つがどこに落ちるか予想する
6〜7歳 おとなに手伝ってもらいながら「とる」ルール。最後に点を数える
8〜9歳 ルール全体。動かす前にいくつかのマスと両方の向きをたしかめる
10歳から 相手にとらせるマスをつくらない。地方ごとのルールをためしてくらべる

年齢はあくまで目安で、子どもによってちがいます。

Dologiの「さんすう」には「せんの たしざん」のようなパズルがあり、どの線も決まった合計になるように数をおいていきます。オーアンクアンでマスを選ぶときと同じように、ためして、数えて、うまくいかなければ考えなおします。

まとめ

  • 2列10マス、両はしに半円。マスには小石5つずつ、半円には大きな石1つずつ。
  • まずは「まいて数える」から。「最後の1つはどこに落ちる?」と聞いてみましょう。
  • ルール全体では「とる」が加わります。空のマスのあとに小石のあるマス。
  • 本当の力は先まで数えること。マスと向きを1つずつたしかめてから動かします。

あわせて読みたい:最後の1本をとるのはだれ? ゴールから逆に考える力が育つ、かんたん作戦ゲーム