うさぎは、かけっこのとちゅうで、どうしてひるねをしてしまったのでしょう?3びきめのこぶたは、わらのほうがずっと早くできるのに、どうしてレンガで家を作ったのでしょう?昔話には、何かをえらぶ登場人物がたくさん出てきます。そのえらび方は、考える練習にぴったりの材料です。
子どもが「どうしてそうしたの?」と考えるとき、登場人物のわけを考えたり、原因と結果をつなげたり、この先どうなるかを予想したりする練習をしています。昔話は短くてよく知られているので、立ち止まって考えたり、ちがうお話を想像したりする時間もたっぷりあります。
お話が考える力を育てるわけ
- わけ。 登場人物は、わけがあって行動します。そのわけを考えるのは、本当の人の気持ちを分かるときに使うのと同じ力です。
- 原因と結果。 「うさぎがねたから、かめが追いこした」。お話は原因と結果のつながりでできています。
- 予想。 「おおかみは次に何をするかな?」と聞くと、知っていることを使ってすじの通った予想をするようになります。
- ちがう立場。 同じできごとでも、かめ、うさぎ、見ている動物たちで、感じ方がちがいます。
6種類の問いかけ
全部を一度に使わなくてかまいません。一つのお話で1つか2つえらびましょう。
| 種類 | 問いかけ |
|---|---|
| わけ | 「どうしてそうしたのかな?」 |
| 気持ち | 「そのとき、どんな気持ちだったと思う?」 |
| 原因と結果 | 「そのせいで、何が起きた?」 |
| 予想 | 「次はどうなると思う?」 |
| もしも | 「もしちがうことをえらんでいたら?」 |
| あなた | 「あなたならどうした?」 |
くわしい例:うさぎとかめ
- わけ: 「うさぎはどうしてねてしまったの?」(ぜったい勝てると思っていた。かめはおそくて追いつけないと思っていた。)
- 気持ち: 「目がさめたとき、うさぎはどんな気持ちだった?」(びっくり、あせり、はずかしさもあったかも。)
- 原因と結果: 「どうしてかめが勝ったの?」(休まずに進みつづけたから。)
- もしも: 「もしうさぎがねなかったら?」(たぶんうさぎが勝っていた。じゃあ、負けた本当のわけは何だろう?)
- あなた: 「ぜったいだいじょうぶと思って、がんばるのをやめてしまったことはある?」
さいごの問いかけは、お話を子ども自身のくらしにつなげます。考えがいちばん心にのこるのは、そういうときです。
お話の終わりをかえてみる
よく知っているお話なら、かえてみようとさそいましょう。
- 「もし、おおかみがやさしかったら?」
- 「もし1ぴきめのこぶたが、3びきめに助けをたのんでいたら?」
- 「もし、かめもねてしまったら?」
そのあとで聞きます。「それって、その登場人物らしいかな?」食いしんぼうのおおかみが、急に食べものを分けるなら、わけが必要です。すじが通ったまま新しい終わりを考えるのは、本物の考える練習です。
「どうして分かるの?」
子どもが答えたら、ときどき聞いてみましょう。「どうして分かるの?」 お話の中の何か、たとえば文や絵、登場人物が言ったことやしたことを指さすのを手伝います。そうすると、なんとなくではなく、手がかりをもとに考えるくせがつきます。
お話に書いていなくても、だいじょうぶです。「お話には書いてないね。あなたはどう思う?どうして?」
お話の時間を楽しく
- 毎ページをテストにしない。 一つのお話で1つか2つの問いかけで十分です。
- 子どもにも質問させる。 「わたしもよく分からないな、あなたはどう思う?」もふくめて、正直に答えましょう。
- 絵を使う。 顔の表情、しぐさ、うしろの細かいところに、たくさんの手がかりがあります。
- 演じてみる。 おもちゃや人形で登場人物になりきると、わけや気持ちが自然に出てきます。
年れい別のアイデア
- 4〜5さい: 気持ちや、かんたんな「どうして」の問いかけ。絵をたくさん指さしながら。
- 6〜7さい: 原因と結果、予想、かんたんな「もしも」の終わり方。
- 8さいくらいから: 立場によるちがいをくらべる、すじの通った新しい終わりを考える、「どうして分かるの?」。
まとめ
- 昔話はえらぶ場面でいっぱい。どうしてそうえらんだのかを考えると、考える力が育ちます。
- わけ、気持ち、原因と結果、予想、「もしも」、「あなたなら?」の問いかけを使いましょう。
- すじが通っていれば、お話の終わりをかえてもいいとさそいましょう。
- 「どうして分かるの?」と聞き、お話の時間はのんびり楽しく。
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