すべての記事

5歳の考える力を育てる遊び:力ごとに、おうちでできる1つのゲーム

左には、赤い点線の道が通る緑の迷路を上から見た絵。中央には、青、青、赤、青、青、赤と並んだ6つのペットボトルのふた。右には、丸いビーズ、スプーン、星、小石の4つが載ったおぼん。

「5歳 考える力 遊び」と検索すると、印刷して使うワークシートがたくさん出てきます。点つなぎ、数字で色ぬり、まちがい探し。ワークシートにもよさはありますが、この年ごろの子どもは、手でものを持ち、並べ、動かしながら、大人もいっしょに遊ぶほうが、多くを学ぶことが少なくありません。

この記事では、5歳ごろによく見られる考える力を順に見ていきます。それぞれの力につき、おうちにあるもので約10分でできる遊びを1つずつご紹介します。

5歳の子どもによくできること

下の表は、5歳ごろの多くの子どもにできることです。あくまで目安です。子どもにはそれぞれのペースがあり、ある力は早く、別の力はゆっくりということもあります。

力 5歳ごろ、多くの子どもができること おすすめの遊び
パターン ABBやABCのようなくり返しのきまりを続ける ペットボトルのふたでパターン遊び
きおく 見たばかりの4つのものを覚える 4つのものを覚えるおぼん
空間の考え方 短い迷路を抜ける、輪郭つきの形のパズルを完成させる テープの迷路、7ピースのパズル
聞く力 2つの指示を聞いて行動する 2つの指示を聞く遊び
数 10までの「多い」「少ない」を比べる 2つの豆の山

もしお子さまがどれかまだできなくても、心配はいりません。しばらくはやさしいバージョンで遊びましょう。

パターンときおく:ペットボトルのふたと、4つのものを覚えるおぼん

ペットボトルのふたでパターン遊び。 2〜3色のペットボトルのふたを集めます。青、青、赤、青、青、赤と1列に並べて、「次は何色かな?」と聞きます。ABBが簡単にできるようになったら、ABC(青、赤、黄)やAABBに進みましょう。

飽きずに続けるための3つのアイデアです。

  • まちがいを見つける。 わざとふたを1つ、まちがった場所に置きます。お子さまが見つけて直します。
  • お子さまが問題を出す。 お子さまがパターンを作り、大人が次を当てます。問題を出すには、きまりがわかっていなければなりません。
  • 同じきまりで、ちがうもの。 ABBのきまりをスプーンとフォークで作ります。スプーン、スプーン、フォーク。パターンは色だけのものではないと気づきます。

4つのものを覚えるおぼん。 おぼんに小さなものを4つ置きます。丸いビーズ、スプーン、星、小石です。お子さまに10秒ほど見せたら、布をかぶせます。こっそり1つ取り除いて布を上げ、「なくなったのはどれ?」と聞きます。

簡単になったら、5つ目を足すか、何も取らずに2つを入れかえます。次は役を交代して、お子さまがかくし、大人が当てます。問題を出す側になるのが大好きな子は多いものです。

空間の考え方:テープの迷路と7ピースのパズル

ゆかにテープの迷路。 マスキングテープで、2〜3か所の曲がり角と1つの行き止まりがある道をゆかに作ります。お子さまが入口から出口まで歩きます。そのあと、遊び方を変えてみましょう。

  • おもちゃの車を、タイヤがテープにふれないように迷路の中で進める。
  • お子さまが迷路の外に立ち、「まっすぐ行って、ここで曲がって」と言葉で大人を案内する。方向を言葉で説明する練習になります。
  • 同じ迷路をいっしょに紙に描く。本物の道から絵へ移ることは、空間を思い描く大きな一歩です。

7ピースのパズル。 昔からあるこのパズルは、大きな正方形を、小さな正方形、平行四辺形、いくつかの三角形に切ったものです。5歳には、すべてのピースの輪郭が描かれたお手本カードから始め、お子さまが各ピースを置く場所に置くようにします。あとで、外側の形だけが描かれたカードにしましょう。厚紙から自分で切って作ることもできます。

聞く力と、数の比べっこ

2つの指示を聞く遊び。 1つの文に2つの動きを入れて伝えます。「コップを持って、それからいすの上に置いてね。」お子さまが2つともやり終えるのを待ってから、次の指示を出します。少しずつ難しくしていきます。

  1. 同じ場所での2つの動き:「手をたたいて、それから座ってね。」
  2. 別の場所での2つの動き:「リビングからボールを取ってきて、かごに入れてね。」
  3. 小さな条件を足す:「赤いスプーンじゃなくて、青いスプーンを持ってきてね。」

「聞き取りロボット」の遊びにするのもおすすめです。お子さまは、言われたことだけをそのとおりにするロボット。役を交代してお子さまが指示を出し、ときどき大人がわざとまちがえて、見つけてもらいましょう。

2つの豆の山。 豆を、それぞれ10個までで2つの山に分けます。どちらが多いかを聞きます。お子さまはまず見た目で予想し、それから豆を向かい合わせの2列に並べて確かめます。余った豆がある列のほうが多いのです。数えることに自信がついたら、サイコロ2つで遊びましょう。目の数が多いほうが豆を1つもらえます。

お子さまが「もっとやりたい」と思うように

  • 一度に1つの遊びを、約10分。 お子さまがまだやりたいうちにやめると、明日も「またやりたい」と言ってくれます。
  • テストではなく、遊びとして。 点数をつけたり、ほかの子と比べたりしません。まちがえたときは、「ちがうよ」ではなく「もう一回やってみようか?」と声をかけましょう。
  • 話しながら。 「どうしてわかったの?」と聞いてみましょう。どうやって考えたかを説明できるとき、子どもは本当に考えています。
  • お子さまに問題を出してもらう。 ここで紹介した遊びのほとんどは、役を交代してもできます。ほかの人のために問題を作ると、きまりへの理解がいっそう深まります。
  • 必要なら1つ前のレベルへ。 むずかしそうなときは、短いパターン、おぼんの上のものを少なく、曲がり角の少ない迷路に戻りましょう。

こうした遊びをお子さまが楽しんでいたら、Dologiのパターン、きおく、くうかんのテーマにも、やさしいところから少しずつ難しくなる似たパズルがあります。毎日数分の画面での遊びは、練習のひとつの方法ですが、本物のもので遊ぶことの代わりにはなりません。

まとめ

  • 5歳ごろは、本物のものを使った遊びのほうが、ワークシートよりも考える力を伸ばすことが多いです。
  • 力ごとに1つの遊び:パターンにはペットボトルのふた、きおくには4つのものを覚えるおぼん、空間にはテープの迷路、聞く力には2つの指示を聞く遊び。
  • 遊びは短く、役を交代してお子さまが問題を出し、「どうしてわかったの?」と聞きましょう。
  • 年齢の目安はあくまで目安です。まだ難しそうなら、1つ前のレベルに戻りましょう。

あわせて読みたい:何歳でどんなことができる? 4〜10歳の考える力の発達段階