子どもの頭の上にコップを持ち、下から底を見上げてもらいましょう。円に見えます。次に目の高さで横から見ると、長方形(取っ手がついているかも)です。同じものでも、どこから見るかでまったくちがう形に見えるのです。
これが分かるのは、りっぱな考える力です。技術者や建築家、デザイナーは、上から、前から、横から見た図を毎日使っています。子どもにとっては、コップや箱、つみ木を使ったかんたんな遊びから始まります。
上から見た形・横から見た形が大切なわけ
- ひとつのものの2つの姿を覚えておく。 「円」と「長方形」が同じコップだと分かるのは、空間を考える力の大きな一歩です。
- 見えないところを想像する。 「反対がわから見たらどうなる?」と考えるには、頭の中でものを回す必要があります。
- 間取り図や地図を読む。 間取り図や地図は、上から見た図です。上から見る遊びをした子は、読みやすく感じます。
- 正確に説明する。 「前から見ると三角、上から見ると四角」のように、形のことばを意味のある使い方で使えます。
身近なものから始めよう
かんたんなものをいくつか集めて、ひとつずつ上からと横から見てみましょう。
| もの | 上から見ると | 横から見ると |
|---|---|---|
| コップや缶 | 円 | 長方形 |
| ボール | 円 | 円 |
| 平らにおいた本 | 長方形 | 細長い長方形 |
| ティッシュの箱 | 長方形 | 大きさのちがう長方形 |
| さかさまにしたアイスのコーン | 円 | 三角形 |
ボールはうれしいおどろきです。どこから見ても同じ形なのです。ほかにもそういうものがないか、子どもにさがしてもらいましょう。
なにかな?当てっこ
- りんかくをかく。 部屋にあるものを、上から見た形だけでかきます。「上から見ると円。なんだろう?」ヒントとして、あとで横から見た形もかき足します。
- つつからのぞく。 紙のつつを通してものを見ると、一部しか見えません。どんな形が見える? 何だと思う?
- さわって当てる。 ふくろの中にものを入れます。子どもはさわってから、上から見た形をかきます。
かげあそび
かい中電灯を使うと、見え方がふしぎなくらいよく分かります。暗い部屋で、もののかげがかべや床にうつるように照らしてみましょう。
- 横から照らす。 かべにうつるコップのかげは、長方形に見えます。
- 上から照らす。 テーブルにうつるコップのかげは、円になります。
- ものを回す。 本をゆっくり回すと、かげが大きくなったり小さくなったりします。いちばん細いかげにするにはどう回せばいいか、子どもは当てられるかな?
つくってかいてみよう
つみ木は、この遊びにぴったりです。
- 3〜4こで小さなとうをつくる。 いくつかははみ出すようにつみます。
- 上から見て、 見えたとおりにかきます。つみ木があるところが四角になるだけです。
- 前から見て、 それもかきます。高さのちがう柱がならびます。
- 役わりを交代する。 ひとりが上から見た図と前から見た図をかき、もうひとりがそれに合うとうをつくります。
はじめはとてもかんたんなとうにしましょう。思ったよりむずかしく、大人もよくまちがえます。
年れい別のアイデア
年れいはだいたいの目安です。子どものペースに合わせましょう。
- 4〜5さいごろ: コップやボールを上からと横から見る、かい中電灯でかげあそび。
- 6〜7さいごろ: 当てっこ遊び、ものを上から見た形をかく、2このつみ木でつくるかんたんなとう。
- 8さいごろから: つみ木のとうを上からと前から見た図にかく、図を見てつくる、どの図がどこから見たものか当てる。
Dologiの「くうかん」のテーマには「どこから みた かたち」というパズルがあり、立方体をつんだものを見て、上から見た絵や前から見た絵を選びます。いっしょにとうをつくったあとに、落ち着いて練習できます。
まとめ
- 同じものでも、上から見ると横から見るとでは、とてもちがって見える。
- コップ、ボール、本、箱から始めて、見える形について話す。
- 当てっこ遊びや、かい中電灯でのかげあそびをする。
- つみ木でとうをつくり、いろいろな方向からかいて、役わりを交代する。
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