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8〜12歳向けのひっかけ算数パズル(答えつき):井戸のかたつむり、丸太を切る問題、かいて考えるパズル

左には、断面で見たれんがの井戸。底に水があり、内側の壁の片側にきざみが刻まれている。かたつむりが壁をのぼっていて、そばには上向きの長い緑の矢印と、下向きの短い赤の矢印がある。右には、4本の点線の切り目がついた丸太があり、その下にえんぴつが1本ある。

「かたつむりは、昼に3メートルのぼり、夜に2メートルずり落ちます。深さ10メートルの井戸から出るのに、何日かかりますか?」大人も含めて、たいていの人はすぐに「10日」と答えますが、それはまちがいです。こうしたパズルは、8〜12歳ごろのお子さんにぴったりです。わなは計算にあるのではなく、速く答えすぎてしまうことにあるからです。その対策は、パズルだけでなくいろいろな場面で役に立つ習慣です。ゆっくり考えて、かいてみること。

ここでは、昔から親しまれてきたひっかけ問題を8問、3つのグループに分けて、私たちの言葉で紹介します。表には、問い、多くの人がつい口にしてしまう答え、ヒントがあります。くわしい答えと、それぞれを体を使って試す方法は、5つ目のセクションにあります。まずはお子さんに最初の答えを言ってもらい、そのあとで「かいて、たしかめてみよう」と声をかけてください。

なぜ、すぐ出る答えは魅力的なのか

文章題を読むと、脳は数字をつかんで、いちばんわかりやすい計算に手をのばします。10メートルを1日1メートルなら10日、5つに分けるなら切るのも5回、というぐあいです。これらのパズルは、そのわかりやすい計算が正しそうに見えて、じつは1つ見落としているように作られています。

だから、いちばんのヒントは「もっとよく考えて」ではなく「見せて」です。さっとかいた絵、点の列、1本のひも、数本の棒があれば、見落としていたところが目に見えます。絵のほうが最初の答えに勝つことが意外に多いと知って、おどろくお子さんは少なくありません。そのおどろきこそが学びです。

ものではなく、すきまを数える

パズル 問い つい出てしまう答え ヒント
1 丸太を5つに切ります。1回切るのに2分かかります。全部でどのくらいかかりますか? 10分 丸太をかいて、のこぎりを入れる場所に印をつけます
2 まっすぐなさくの長さは10メートルで、両はしを入れて2メートルごとに柱が立っています。柱は何本ですか? 5本 線をかき、2マスごとに点を打って、点の数を数えます
3 本の12ページから20ページまでを、両方のページも入れて読みます。何ページ読みましたか? 8ページ ページ番号を1つずつ書き出して数えます
4 時計は4時に4回鳴り、最初の音から最後の音まで6秒かかります。8時のときは何秒かかりますか? 12秒 4回の音を点としてかき、点と点のあいだのすきまがいくつあるか考えます

この4問に共通する考え方は、ものの数(切ったあとの数、柱、ページ、音)と、そのあいだのすきまの数は同じではない、ということです。

昼と夜、倍になる

パズル 問い つい出てしまう答え ヒント
5 かたつむりが、深さ10メートルの井戸の底にいます。毎日3メートルのぼり、毎晩2メートルずり落ちます。何日目に井戸から出られますか? 10日目 1メートルごとに印をつけた井戸をかいて、かたつむりを1日ずつ追います
6 すいれんは毎日、広がる面積が2倍になります。10日目に池全体をおおいました。池の半分をおおっていたのは何日目ですか? 5日目 10日目から始めて、1日さかのぼります

ことばのわな

パズル 問い つい出てしまう答え ヒント
7 えんぴつと消しゴムを合わせて12コインです。えんぴつは消しゴムより10コイン高いです。消しゴムはいくらですか? 2コイン 消しゴムが2コインなら、えんぴつはいくらで、合計はいくらになるでしょう?
8 3人の子が、3分で3つの紙のふねを作ります。6分で6つのふねを作るには、何人必要ですか? 6人 1人の子が1つのふねを作るのに、何分かかるでしょう?

パズル7は、家族みんなで試すのにおすすめです。計算を始める前に、全員に自分の答えを言ってもらいましょう。そのあと、それぞれの答えを問いにあてはめて、いっしょにたしかめます。

答えと、ひもや棒でたしかめる方法

  1. 8分。 5つに分けるのに必要な切り目は4つだけです。たしかめ方: 棒を5本、はしからはしへ並べます。棒と棒のすきまが、切るところです。
  2. 6本。 さくには2メートルのすきまが5つあり、柱はすきまより1本多くなります。たしかめ方: 床にひもをのばし、そこに沿って2歩ごとにおもちゃを1つ置きます。
  3. 9ページ。 20 − 12 = 8 はすきまの数です。両はしのページも読むので、1を足します。たしかめ方: 本物の本を開いて、1ページずつ数えます。
  4. 14秒。 4回の音にはすきまが3つあるので、1つのすきまは2秒です。8回の音にはすきまが7つあるので、7 × 2 = 14。たしかめ方: だれかに時間をはかってもらいながら4回手をたたき、次に8回たたきます。
  5. 8日目。 7日と7晩がたつと、かたつむりは7メートルのところにいます。8日目に3メートルのぼって10メートルに着き、夜が来る前に外に出ます。たしかめ方: 10個の印をつけた定規か紙のおびを使って、コインを3つ上げ、2つ下げます。
  6. 9日目。 毎日2倍になるなら、いっぱいになる前の日は、その半分の大きさでした。たしかめ方: 池を16マスのおびとしてかき、6日目から10日目に、1、2、4、8、16マスを色でぬります。
  7. 1コイン。 消しゴムが2コインなら、えんぴつは12コインで、合計は14コインになってしまいます。消しゴムが1コイン、えんぴつが11コインなら、11 + 1 = 12 で、11は1より10高くなります。たしかめ方: 12個のおはじきを、片方が10多くなるように2つの山に分けます。
  8. 3人。 1人は3分で1つのふねを作るので、6分では2つ作れます。3人なら6つのふねができます。たしかめ方: タイマーと紙を使って、またはふねのかわりにおはじきを使って、実際にやってみます。

お子さんが正しい答えにたどり着いたら、すぐ出た答えのどこがまちがっていたのかを説明してもらいましょう。「わなは、切る回数が、切った後の数より少ないことだった」と言えることは、答えそのものより価値があります。そのあと、同じタイプのパズルを、お子さんに作ってもらってください。木の列、はしごの段、車両のつながった電車など、題材はなんでもかまいません。

Dologiでも、テーマ「さんすう」のパズル「かずの せんで ジャンプ」が、同じていねいな数え方を練習します。数えるのは、数直線の目もりではなく、ジャンプの回数です。

まとめ

  • これらのパズルでは、計算そのものはやさしく、わなは、場面を思いうかべる前に答えてしまうことにあります。
  • いちばんのヒントは「かいてみよう」。点の列、井戸のスケッチ、マスのおび、なんでもかまいません。
  • わなの多くは、ものとすきまのちがいにあります。切ったあとの数と切る回数、柱と間、音と間のように。
  • どの答えも、問いにあてはめてたしかめます。そのあと、お子さんに同じタイプのパズルを作ってもらいましょう。

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