すべての記事

色を回してそろえる立方体パズル:子どもに向いている?

左に各面の9つのマスの色がばらばらの立方体、まん中にむらさき色のカーブした矢印、右に上の面が全部白になった同じ立方体。

各面に9つの色のマスがある立方体は、世界でもっともよく知られたパズルのひとつです。何回か回すだけで色はばらばら。全部の面を1色ずつにもどすのは、はじめは無理に思えます。夢中になる子も多く、「むずかしすぎない?」「イライラしない?」「考える力を育てるいいおもちゃ?」と迷う保護者も少なくありません。

正直に言うと、子どもによるし、どう始めるかにもよります。このパズルで育つ力、始め方、楽しく続けるコツを紹介します。

色をそろえる立方体で育つ力

  • 空間を考える力。 各パーツは立体的に動きます。回したあとに角のパーツがどこへ行くかを追うには、頭の中に立方体を思いえがく必要があります。
  • しんぼう強さ。 進み方はゆっくりで、先へ進むために、できたところをいったんくずすこともよくあります。
  • 数手先を考える。 「この面を回したら、白いマスはここに上がってくる」
  • 手順どおりに動かす。 多くの人は、役に立つことをする短い回し方の手順を覚えます。手順を覚えて正しい順番で動かすのも、ひとつの力です。
  • イライラとつき合う。 もう少しでそろう面をくずしてしまうのも、遊びのうちです。肩をすくめて、深呼吸して、もう一度やってみる。それが身につくのはとても大切です。

うちの子に向いている?

子どもによってちがうので、だいたいの目安として見てください。

年れい(目安) 合いやすい遊び方
4〜6さい 自由に回す、色を合わせる、かんたんなもようを作る。パーツの少ない小さな立方体
6〜8さい ひとつの面を1色にする(ときどき手伝いながら)。短い手順を1つか2つ覚える
8さいから 興味があれば、文字や絵の手順書を見ながら全部の面を少しずつそろえる

年れいより、やりたい気持ちのほうが大事です。6さいで夢中になった子はたくさんのことを学びますが、10さいでむりにやらされた子は行きづまるだけかもしれません。

まずはひとつの面から

全部そろえるのは長い道のりです。小さな目標に分けて、ひとつずついっしょに喜びましょう。

  1. センターを見つける。 各面のまん中のマスは動きません。その面が何色になるかを教えてくれます。
  2. 十字を作る。 ひとつの色のマス4つを、まん中のまわりにたし算の記号のように集めます。
  3. 面をうめる。 角のマスも足して、面全体を1色にします。
  4. 側面をそろえる。 立方体を回して、できた面のすぐ下の列が、それぞれの側面のまん中の色と合っているか確かめます。

ひとつの面ができたことを、何週間もほこらしく思う子はたくさんいます。「1面だけ」ではなく、りっぱな成果です。

自分で考える? やり方を覚える?

どちらもよく、育つ力がちがいます。

  • 自分で考える と、ためす力や問題を解く力が育ちます。時間がかかり、多くの子は1面のあとで止まります。
  • 手順を覚える(絵つきの手順書を見ながら)と、記憶力と手順どおりに進める力が育ちます。全部そろえる人の多くは、この方法です。

おすすめは、まず自由にためさせて、子どもが求めたら手順書をわたすこと。「何をするか」だけでなく、「なぜその手順でうまくいくのか」も話してみましょう。

楽しく続けるコツ

  • 速さは関係ない。 速くそろえるのは別の楽しみです。考える力のためには、速くて丸暗記より、ゆっくりでも分かっているほうがずっといいのです。
  • 短い時間で。 10分でじゅうぶん。イライラがたまる前に片づけましょう。
  • いっしょにやる。 子どもといっしょに覚えましょう。大人にとってもむずかしいことを、子どもが見るのはいいことです。
  • もようで遊ぶ。 しましま、市松もよう、各面のまん中だけちがう色。もようづくりは楽しく、回し方で立方体がどう変わるかも分かります。

小さい子向けのやさしい版

  • 小さな立方体(1辺2マス)はパーツが少なく、ずっとそろえやすいです。
  • 絵合わせのブロック は、ばらばらのブロックを組み合わせて絵にするもので、回さずに面を合わせる同じ考え方が使えます。
  • 紙の立方体に色をぬる。 立方体の展開図をかいて面に色をぬり、組み立てます。どの面とどの面がとなり合うかが分かります。

Dologiの「くうかん」のテーマには「さいころ ころころ」というパズルがあり、転がるさいころを追って、止まったときに上になる面を考えます。立方体が回るときに面を追いかける、同じ力の練習になります。

まとめ

  • 色をそろえる立方体は、空間を考える力、しんぼう強さ、先を考える力、イライラとのつき合い方を育てる。
  • 年れいより、やりたい気持ちが大事。小さい子は回したり、もようを作ったりして楽しめる。
  • センター、十字、ひとつの面から始めて、小さな目標をいっしょに喜ぶ。
  • 短い時間で、速さは気にせず、まずは小さな立方体や絵合わせのブロックをためしてみる。

あわせて読みたい:頭の中で形を回す:子どもの空間認識力を育てる